新型コロナ下では、多くの企業がプロモーション戦略の見直しを迫られました。その過程でコンテンツマーケティングが注目され、コンテンツ制作の需要が増加。結果、クマベイスでもこの2年間で多くのご依頼をいただいています。競ってコンテンツを世に出すまさに「コンテンツバブル」ともいえる状況ですが、コンテンツ制作のディレクションを担当する筆者から見て、流通するコンテンツに課題を感じることが増えました。その課題とは、「どの層に向けたものなのか分からないコンテンツが蔓延している」ことにほかなりません。

クマベイス社のミッションは「真摯なマーケティングを通した健全な社会の実現」です。「真摯なマーケティング」を実践するために、「いかにしてペルソナに寄り添うか」という観点で、コンテンツを企画・制作しています。ペルソナにとって本当に役に立つコンテンツが増えることを願い、今回、クマベイス式コンテンツ制作の手順を初めて公開します。私たちが作成した「ペルソナカスタマージャーニーマップ・コンテンツリスト」「コンテンツ企画シート」をもとに手順を解説していきますので、ぜひ記事と合わせてご活用ください。

▽シートのダウンロードはこちら(pptx形式)


コンテンツマーケティングについてわかりやすくまとめた記事はこちらです
コンテンツマーケティングとは? 定義と仕組み、コンテンツの種類を解説
本記事とあわせてお読みいただくことで、より理解が深まります。

クマベイス式コンテンツ制作の手順

クマベイスでは、原則として下記の手順でコンテンツ制作を進めています。

  • 企業のミッション・メディアのゴールを確認
  • 詳細なペルソナとカスタマージャーニーマップを設定
  • 必要なコンテンツの洗い出し
  • コンテンツ制作の準備
  • コンテンツ制作
  • コンテンツ公開前のチェック

このように見てみると、実際にコンテンツを制作する前に、いくつかの手順を経ていることがおわかりいただけるかと思います。手順を飛ばすことはありません。

「貴社のミッション、そして運営しようとしているオウンドメディアのミッションは何でしょうか?」。ご相談いただいた企業様とのお打ち合わせでは、このように質問させていただきます。

ご依頼を頂く際に、上記の「そもそもの部分」が抜けているケースが散見されます。ミッションがはっきりしていないと、コンテンツを作る目的も見えてきません。どんな企業も立ち上げ当初の思いやミッションが存在するはずです。自社のミッションと関連付けて、まずはメディアのミッションを考えてみましょう。

メディアの目的が見えないままコンテンツ制作を進めてしまうと、コンテンツの数を増やすこと自体が目的化し、ユーザー(または読者、オーディエンス、ペルソナ)を置き去りにしてしまいます。実際に、そのようなケースは増えていると感じています。弊社がいただくお問い合わせも、「〇月末までに〇本公開したい」「キーワードリストのここからここまで数十本程度を制作するにはどのくらいの費用と時間がかかりますか」といった内容が多くなってきました。

もちろん、獲得したいキーワードだけをもとにコンテンツを企画することは可能です。しかし、そこに顧客視点は見当たりません。メディアのミッションとペルソナについての検討なしでは、最終的な効果は限定的なものになるでしょう。「とにかくコンテンツを制作しなければ」と焦る気持ちはよくわかりますが、コンテンツ制作はあくまでもマーケティング戦略の一部だということを忘れてはなりません。リード獲得を目的にコンテンツ制作に取り組み始めたとしても、ミッションとペルソナのことを考える過程を飛ばしては、リードを生むような良質なコンテンツは作れません。

なぜペルソナが置き去りにされてしまうのか

では、なぜユーザー(ペルソナ)を置き去りにしてしまうコンテンツが増えているのでしょうか。一つの理由として考えられるのは、ターゲットに向けて情報発信することの重要性は認識しているものの、「30代女性」など大枠でしかターゲットを設定できていないといったことが挙げられるでしょう。しかし、ペルソナを詳細に決めていくことで、コンテンツの戦略が明確になるというメリットが生まれます。

コンテンツマーケティングはペルソナのほか、「カスタマージャーニーマップ」が重要なカギを握ります。カスタマージャーニーマップはペルソナが目的の商品やブランドに出会い、購入・契約するまでの道のりを図にしたものです。ペルソナが商品について認知(課題について認識)し、情報収集し、比較検討し、購入するまでの考えや行動を検討していきます。各段階でのペルソナの心情をもとに、制作すべきコンテンツを抽出していくのです。

「30代女性」と一言で言っても、「その商品を今すぐ必要としている30代女性」「まだそれほど必要としていない30代女性」では、カスタマージャーニーマップの内容も変わってくるでしょう。ペルソナを明確にすることで、コンテンツ企画の方向性が定まるのです。

ここまでペルソナの重要性について説明してきましたが、「どのようにペルソナを設定していけばいいか分からない」といった悩みを持つ担当者も多いのではないでしょうか。次項から、実際の手順を説明していきます。「ペルソナカスタマージャーニーマップ・コンテンツリスト」と「コンテンツ企画シート」を使用します。

★ペルソナカスタマージャーニーマップ・コンテンツリスト

まずは「ペルソナカスタマージャーニーマップ・コンテンツリスト」をもとに戦略を立てていきましょう。本記事では、家電販売製造を行うメーカーを例に解説していきます。ペルソナの田中美恵子さんに向けて、ドラム式洗濯機を購入してもらう際に役立つコンテンツを公開していく流れです。

▽「ペルソナカスタマージャーニーマップ・コンテンツリスト」記入例のダウンロードはこちら


企業のミッション・メディアのゴールを確認

<設定したミッションとゴール>
ミッション:一人ひとりの生活に合った家電選びを応援する。家電を通して豊かな生活を提供する
ゴール:消費者に正しく製品を購入してもらう。消費者の生活家電についての悩み・迷いを解消する

まずはメディアのミッション(①)、そのメディアと通して実現したい目的・ゴール(②)をわかりやすくまとめておきましょう。コンテンツ制作中にいつでもスタート地点に立ち返れるようにするためです。

詳細なペルソナとカスタマージャーニーマップを設定

<設定したペルソナ>
名前:田中美恵子さん
年齢:38歳
性別:女性
居住地:熊本市内
職業:スーパーのパート
家族構成:夫・9歳の長男・5歳の長女
世帯年収:600万円
趣味:子ども就寝後に録画したドラマを観ること
休日の過ごし方:家族でショッピングモールに行く
最近の悩み事:子どもの世話でなかなか一人の時間がつくれない

次に、顧客となりうる詳細なペルソナと、そのペルソナが購入までにたどるであろうカスタマージャーニーマップを設計します。コンテンツの「ターゲット」でもあるペルソナ。粒度はケースバイケースですが、とはいえ「30〜40代女性」ではペルソナとはいえません。クマベイスではなるべく詳細に設定しています。可能であればイメージに近い顔写真を準備してください。

ペルソナについて設定すべき事項は少なくとも上記の基本情報のみで良いですが、情報を見ただけでペルソナの生活や思考、行動特性が誰でも同じように思い浮かべられる状態が理想です。

詳細に設定できたとしても、実際にそのペルソナが商品を購入したことがないのであれば、正しいペルソナが設定できているとはいえません。ペルソナを考える際は、過去に商品を購入している顧客の代表デプスインタビューしたり、データをもとに検討したりすると良いでしょう。実際の顧客をもとにすることで、より実態に即したペルソナになります。

ペルソナを詳細に設定できていると、「田中美恵子さんはこの記事を読んでどのように行動するだろうか?」「この口調では、田中さんはコンテンツを読んでいて違和感をもって離脱してしまうかもしれない」「子育てに忙しい田中さんがこの長さのコンテンツを最後まで読むだろうか?」といったように、コンテンツ制作の前に制作方針が正しいか確認できます。

カスタマージャーニーマップも、顧客からのヒアリングをもとに作成すると、より現実的になります。まだ顧客が存在しないような新商品の場合は、ペルソナに近いと想定される属性や悩みをもった人にヒアリングするのが有効です。そうした人を数人集めて、座談会を開くのも良いでしょう。座談会では、テーマ設定を工夫することで、思わぬニーズが出てくることもあります。

<設定したカスタマージャーニーマップ>
認知段階(または課題認識段階):田中美恵子さんは、縦型の洗濯機が壊れてしまい、新しいものが欲しい状況。ドラム式が欲しいがよくわからず、ドラム式を使うメリット・デメリットを知りたいため、ネットで検索したり友人に質問したりすると想定。

情報収集段階:認知段階の記事をきっかけに、ドラム式洗濯機の購入を検討し始めた状態だが、選ぶ基準がわからない。情報を求め、再度ネット検索すると想定。

比較検討段階:よく目に入る広告や記事などで、ある程度メーカーを絞った状況。どこのメーカーが良いかわからず、機能の違いが知りたいと考え、各メーカーのカタログサイトやホームページを見て回っている。

購入段階:ドラム式のメリット・デメリット、機能も理解できたうえで購入対象の製品も決定した状態。しかし購入前に故障に対する不安が残っている。実際にきちんと動いている様子や保証の内容が知りたくなり、これまで確認してきたページやカタログを再度確認している。

ペルソナとカスタマージャーニーマップはコンテンツ制作担当が一人で作るのではなく、社内のさまざまな部署のメンバーが関わり、複数名で制作することがおすすめです。クマベイスではカスタマージャーニーマップについて、ワークショップ形式で制作のお手伝いをしていますが、最低でも関係者2人以上、多い時には10人近くが参加します。多くの視点を取り入れることで、より洗練されたペルソナとカスタマージャーニーマップを作ることができます。

必要なコンテンツの洗い出し

<カスタマージャーニーマップ中のコンテンツ計画>
認知段階:「縦型とドラム式洗濯機の比較記事 コンテンツ1」を既存の自社オウンドメディアに公開。記事をきっかけに本格的に検討に入ってもらうことを期待しつつ、他ページへの回遊を促す施策も盛り込む。

情報収集段階:「具体的な機能と選ぶ基準を伝える記事 コンテンツ2」を既存の自社オウンドメディアに公開。記事をきっかけにドラム式の購入を決めてもらい、メーカーごとの比較記事に誘導する施策を盛り込む。

比較検討段階:「各メーカーの特徴を伝える記事 コンテンツ3」で整理した情報を掲載。わかりやすく比較することで購入希望の製品とメーカーを絞ってもらう。ページ内に自社製品のカタログダウンロードボタンを設置する。

購入段階:「動いている様子の動画や保証についての説明記事 コンテンツ4」で最後の不安を払拭。オンライン購入問い合わせのボタンを押してもらう。

設定したカスタマージャーニーマップのペルソナの検討フェーズごとに、コンテンツが必要となります。それぞれの段階で、コンテンツは一つとは限りません。関連する記事コンテンツを複数制作していくことが一般的です。

例えば「縦型とドラム式洗濯機の比較記事 コンテンツ1」で一つのコンテンツにした場合、かなりの文字数を費やしてしまうかもしれません。ペルソナの田中さんのことを考えると、数万文字単位の論文のようなコンテンツを読むとは考えにくいでしょう。

次に取り上げる「コンテンツリスト」では、フェーズごとにコンテンツ1-1(情報収集段階のコンテンツ1本目)コンテンツ1-2(情報収集段階のコンテンツ2本目)と記載しています。

コンテンツ制作の準備

<コンテンツリスト>
コンテンツ 1-1 「ドラム式洗濯機」とは?ドラム式を選ぶメリットを解説
コンテンツ 1-2 「縦型洗濯機」と「ドラム式洗濯機」はこんなに違う!仕上りや使用感について

コンテンツ 2-1 ドラム式洗濯機を選ぶときに見るポイント 基準を歴戦の販売員が解説
コンテンツ 2-2 住まいにあった洗濯機を選ぶ方法とは?利用人数や広さで検討もおすすめ

コンテンツ 2-3 雨の日のお洗濯 ドラム式ならではの嬉しい機能を解説

コンテンツ 3  ドラム式洗濯機の機能はこんなにたくさん!メーカーごとに機能を比較公開

コンテンツ 4-1 洗濯中にガタガタ鳴るのはなぜ?騒音を防ぐお洗濯をプロ主夫が解説!

ペルソナが必要としている情報を提供するために、カスタマージャーニーマップのそれぞれのフェーズで、最低1~2つのコンテンツが必要だとわかりました。ここまでの手順を踏むと、コンテンツの本数はそこまで重要ではないとおわかりいただけるのではないでしょうか。仮のタイトルをそれぞれ決め、公開予定日や担当者を記載したコンテンツリストを作りましょう。

コンテンツ制作までは、いくつかのステップが必要です。良質なコンテンツを作るために必須の工程といえます。こうした手順を踏まずに制作に着手してしまえば、ペルソナの求めている情報と乖離が出てきます。

制作前だけでなく、制作、公開後もペルソナとカスタマージャーニーマップに注目しましょう。「ペルソナの行動がカスタマージャーニーから大きく外れている」「情報が足りない」といったフィードバックをもとに、ペルソナとカスタマージャーニーマップのメンテナンスが必要となります。

次項から、いよいよコンテンツ制作に入ります。

★コンテンツ企画シート

コンテンツを企画~制作していきます。ここからは「コンテンツ企画シート」に沿って作業を進めていきます。

コンテンツ制作

企画例として、コンテンツリストのコンテンツ4、すなわちカスタマージャーニーマップの購入段階に位置するコンテンツを挙げます。

<企画概要>
タイトル:洗濯中にガタガタ鳴るのはなぜ?騒音を防ぐお洗濯をプロ主夫が解説!

ペルソナのニーズ:
■ターゲットが抱えている疑問・ほしい情報
実際に動いている様子、保証内容が知りたい
■ターゲットが疑問を持っている背景
ドラム式のメリット・デメリット、機能も理解した上で購入機器も決定したが、「本当にこの商品でいいか?」「もし壊れてしまった時の保証は?」と不安が尽きない

企画の目的:
■読了後のゴール
記事内の動画を視聴し実際に利用するイメージを持ってもらう

CTA:購入、利用イメージをつかむことができ、実際に店舗に購入に行く
オンラインショップで購入手続きを進める

記事に盛り込みたいキーワード:ドラム式洗濯機、洗濯 騒音、洗濯機 保証

今後取り組んでいきたいテーマ:洗濯機 故障、洗濯機 修理、ドラム式洗濯機 壊れにくい
ペルソナにあった見せ方・トンマナ・注意点:専門用語は使わない、さらっと読める(文字量:~3000文字)

コンテンツ制作には、社内で内製する方法と制作会社や外部制作者に外注する方法があります。内製外注問わず、コンテンツの企画者と制作者が同じゴールと制作イメージを持たなければなりません。コンテンツに対する目線を合わせるため、ペルソナのニーズや企画の目的など、企画も詳しく作成、共有するようにしてください。「ペルソナがコンテンツに触れる目的」「購入までどのように導いていくのか」について、企画側だけでなく制作側もイメージできている必要があります。

ペルソナにあった見せ方やトンマナを検討することも重要です。今回の例でいえば、ペルソナは38歳の女性、子育てに忙しい状況が想定されるため、洗濯機検討のために大量の文字数で書かれている記事を読む時間は少ないと考えられます。スマートフォンで手軽に読めるような内容や文体が求められていると想定できるでしょう。

企画後は、記事コンテンツの構成を検討していきます。構成はコンテンツの指示書のようなもの。「ここにこの表現を入れたい」といった細かい指示を構成に盛り込んでおくことで、企画側と制作側の認識がぴったりと合っていきます。

<コンテンツ構成>
リード:毎日のお洗濯で洗濯機がガタガタと大きな音を立ててご近所に明確をかけてしまった経験はありませんか?騒音トラブルを発生させないコツを解説します。

1見出し:なぜガタガタ音が鳴るのか
1内容:音が鳴る原因を並べてそれぞれ解説、大きく洗濯機の故障と洗濯物の入れすぎなど使い方の問題の2つに分けられる。

2見出し:洗濯機の故障を疑う前に、ここをチェックしよう
2内容:故障と決めつける前に事前にチェックできるポイントを紹介、壊れていないのに修理に出すと思わぬ大きな費用がかかってしまうことを注意事項として盛り込む。

3見出し:正しいお洗濯のポイントを確認しよう
3内容:プロ主夫田中さんに聞いた正しい洗濯方法をステップごとに解説。動画をキャプチャした写真があるとわかりやすい。洗濯物の出し入れや洗濯機操作の様子など、作業一連を動画にし、URLを挿入する

4見出し:それでも騒音がおさまらない場合には?
4内容:店舗の相談窓口もしくはオンライン窓口に優しく誘導する、メーカー保証の確認方法も合わせて説明

まとめ:洗濯機を購入しても正しい洗濯方法を学ぶ方法は意外と少ない。新規購入/買い替え問わず、日ごろの家事で疑問に思っていることは遠慮なくプロに質問しよう!

コンテンツの構成を作成する方法としては、「コンテンツ企画の部分に並べてキーワードをもとに上位検索して検討」「類似キーワードを見出しに並べて内容を膨らませる」といった方法が挙げられます。しかし、あくまで重視すべきはペルソナのニーズと目的、そしてゴールです。キーワードをもとにタイトルや見出しを作る際も、「ペルソナが本当にそのキーワードで検索するか」「ペルソナのカスタマージャーニーマップ上での段階がどこなのか」と、ペルソナをもとに検討する必要があるでしょう。

機械的にキーワードを並べたり上位ページの適当な部分を参考にしたりするだけでなく、「ペルソナの田中美恵子さはこの流れで読んですんなりこのテーマを理解するだろうか」「詳しく書きすぎると飽きて離脱するかもしれないからあえて別記事で解説を書こう」など、ペルソナをもとにした検討も入れてみてください。さまざまな視点を取り入れるために、構成作成も複数メンバーで進めることが理想です。

コンテンツ公開前のチェック

完成したコンテンツは公開前に必ず複数人でチェックしましょう。クマベイスでコンテンツ制作のお手伝いをさせていただく際、おおまかに以下のポイントでコンテンツの良し悪しを判断しています。

  • ペルソナを定め、そのペルソナに向けた内容になっているか
  • ペルソナの情報ニーズにきちんと応えているか
  • コンテンツの届け方について、「いつどこでどうやって」が適切であるか
  • 文章やデザインがトンマナに合っているか
  • 世の中にとって役立つ内容となっているか
  • メンテナンスされているか
  • 適切なコストをかけているか

それぞれ項目については以下の記事で解説しています。チェックを入れずに公開してしまっては、ペルソナからのエンゲージメントを高めるどころかクレームにつながる可能性もあります。不特定多数が目に触れる場所への公開には、細心の注意が必要です。

「高品質なコンテンツ」の判断基準

「高品質なコンテンツ」の判断基準

補足:制作を外注するときにあると便利な情報

社内で制作が難しい場合は、外部の制作会社に制作を依頼するのもひとつの方法です。せっかくプロの制作者に依頼するのであれば、よりスムーズに良いものを制作したいところでしょう。

そこで、クマベイスでは「レギュレーション」を依頼者側に求めることがあります。レギュレーションとは、制作にあたってのルール、決まり事のようなものです(例:「申し込み」or「申込み」などの送り仮名や表記のルール)。依頼元と制作者のやり取りで完結しますが、1つ1つを確認するには手間がかかります。コンテンツ制作で考えられる項目を「レギュレーション管理シート」としてまとめてみましたので、こちらをアレンジしてぜひご利用ください。

また、制作フローが複雑になることがあります。シンプルなコラム記事は制作にかかわる人数もそこまで増えませんが、「取材をする」「動画を撮る」「専門家に監修してもらう」といったようにコンテンツ制作にかかわる人数が増えていくと、管理の工数と制作ステップが増えます。こちらについても「制作フロー管理シート」を公開していますので、ぜひご活用ください。

▽「レギュレーション管理シート」、「制作フロー管理シート」(pptx形式)のダウンロードはこちら


コンテンツ制作では準備を惜しまない

本記事で、コンテンツ制作には多くの準備が必要だということがご理解いただけたと思います。コンテンツ制作・コンテンツ戦略と一口にいっても、目的もなく制作するのではなく、「企業のミッションを達成できるか」といったところから検討しなければなりません。目的なしのコンテンツが量産されていては、誰も必要としない低品質なコンテンツが世の中にあふれてしまうでしょう。ただでさえ情報過多な現代。ノイズとなってしまうコンテンツが増えても、誰にもメリットが生まれないのは明白です。企業のミッションを達成するため、そしてペルソナに適切な情報を適切なタイミング、手法で届けるため、戦略とゴールを明確にしてコンテンツ制作に取り組んでください。

▽まとめてダウンロードはこちら

※本記事でご紹介したシートについては、代理店様、事業会社様を含め、どなた様でもご自由にお使いいただけます。