目次
コンテンツマーケティングを続けているうちに必ずと言っていいほどぶつかる壁が、「コンテンツのネタがない」という状況です。「定期的に配信しなければならないのは分かっているけど、これ以上作れそうもない」と感じたことのある担当者も多いのではないでしょうか。そんなときに役立つのが、すでに配信したコンテンツです。今回は、コンテンツを再利用するポイントについて解説します。
同じコンテンツを別チャネルで配信する
最初に考えられる方法は、同じ内容のコンテンツを別チャネルで配信することです。例えば、メールマガジンで配信した内容をブログに転用します。メールマガジンは基本的にメールアドレスの情報を持っているオーディエンスに向けられたもの。つまり、比較的エンゲージメントが高いオーディエンスに向けられたものと言えるでしょう。ブログに転用して誰でも見られるようにしておくことで、まだ自社へのエンゲージメントが高くないオーディエンスにもコンテンツを届けることができます。順番としてはメールマガジンからブログという流れが良いでしょう。狭い範囲から広範囲へコンテンツを広げるイメージです。
可能であれば、記事コンテンツの内容を動画化する、または動画の内容を記事コンテンツにするのもおすすめです。例えば、インタビュー動画を記事コンテンツにすることもできるでしょう。オーディエンスは多ければ多いほど良いことは言うまでもありません。配信チャネルを工夫して既存コンテンツを最大限に生かしましょう。
コンテンツの情報を新しくする
既存コンテンツを見返してみると、作った当時とは状況が変わっていたり、数字が古くなっていたりすることがあります。最新の情報に即したコンテンツになるよう、内容をアップデートしましょう。
また、情報を新しいものにするだけでなく、追記できる情報がないかも同時に考えましょう。コンテンツを見返すことで、当時は思いつかなかったアイデアが頭に浮かぶこともあります。また、キーワードプランナーなどのツールを用いて検索ニーズを改めて確認することも、追記の内容を思いつくきっかけになります。
コンテンツの内容を細かく分け一つずつ詳しく書く
一つのコンテンツの内容を精査し、詳しく書けそうなものを抽出していきます。例えば、コンテンツマーケティング全体のことについて説明した記事で「ペルソナ」と「カスタマージャーニーマップ」について触れていれば、ペルソナについて詳しく説明した記事や、カスタマージャーニーマップの作成方法を説明した記事を作ることができます(筆者は実際にこの方法を使いました)。
一つの事柄について詳しく説明したコンテンツを作成することで、「痒いところに手が届くコンテンツ」を作ることができます。ニッチな分野について説明することで、顧客から「専門家」と認識され、信頼を勝ち取ることができるでしょう。
既存コンテンツはネタ作りの宝庫でもあるのです。
コンテンツの内容をまとめる
先ほどの手法とは逆のやり方ですが、既存コンテンツを精査して似たような内容のものをまとめるのも一つの手法です。
例えば、毎年恒例の話題を取り上げていると、内容はどうしても似たものになります。それでもまったく同じということはなく、その年ごとで強調されるトピックは違うはずです。また、同じ話題でも作り手が違うと、注目するポイントが異なるケースもあります。記事コンテンツをまとめるのであれば、異なる箇所をつなぐだけでも見出しが増え、充実した内容にすることができます。
コンテンツの見直しで必要のないコンテンツも見つかる
コンテンツを見直していくと、必要のないコンテンツが見つかります。時間が経過するごとに話題にならなくなった内容が含まれていたり、社会情勢が変わった結果適切でない内容が入っていたりする場合、思い切って削除してしまうことも必要です。自社のオウンドメディアで用意しているコンテンツが多すぎる場合、オーディエンスからすればどのコンテンツに注目すればよいか分からなくなってしまうこともあるでしょう。
コンテンツの整理もコンテンツ戦略(ストラテジー)の一つです。コンテンツのアップデートを行う際は、同時にコンテンツの見直しも行うと良いでしょう。
(コンテンツ戦略についてはこちら)コンテンツ戦略(ストラテジー)とは? コンテンツマーケティングとの違いを中心に解説
コンテンツの見直しとともに戦略の見直しも必要
コンテンツを見直す際は、同時にコンテンツマーケティングの戦略を見直すことも必要です。コンテンツをアップデートすることで、カスタマージャーニーマップのどの位置にコンテンツを配置するべきか考え直さなければならないケースもあるでしょう。カスタマージャーニーマップを見直すことで、現在の状況で不足しているコンテンツを見つけることができる可能性もあります。「積極的に使っているが効果が出ていない配信チャネル」「あまり使っていないが効果が見込める配信チャネル」を見つけることもできるでしょう。
コンテンツマーケティングは、コンテンツだけ充実させるのではなく、戦略を整えることも重要です。コンテンツアップデートだけなく、「コンテンツマーケティングのアップデート」につなげましょう。
コンテンツの再利用は効率化にもつながる
今回はコンテンツの再利用の手法について解説しました。コンテンツの再利用は効率化にもつながります。資産となったコンテンツは組織を助け、コンテンツマーケティングの成功につながります。「リソースが限られていて継続的にコンテンツを配信するのが難しい」という課題を抱えている方は、過去のコンテンツを見直してみてはいかがでしょうか。